ツノホコリの仲間

うたるべキャンプ場内を歩いている時に倒木を見かけたら何かないかなとなんとなく周りをジロジロ見回したりしてます。苔や菌類や昆虫などなどいろいろな”いきもの”に出会えたりしますが、先日ツノホコリの仲間を見つけました。(画像はスマホで撮りました)

このツノホコリの仲間は生態的にかなり不思議な”いきもの”で広義の粘菌(変形菌)として位置付けられています。

粘菌(変形菌)とはアメーバのように動いてエサを食べて成長したりキノコのような形になって胞子を飛ばしたりする、動物でも植物でも菌類でもない不思議な”いきもの”です。

分類学的には真核生物(細胞の中に核を持つ)の中のアメーバ動物界に属し、原生粘菌、変形菌、細胞性粘菌の3つに分かれ、一般的に親しまれている粘菌(変形菌)は分類で言うところの変形菌に当たります。

ですが、このツノホコリの仲間は原生粘菌に当たるそうです。

この違いは、子実体(胞子が形成される部分)をつくる時に変形菌は普通、胞子が詰まった袋状の「子嚢(しのう)」を作りますが、ツノホコリの仲間は子嚢ではなく子実体の表面に短い「柄」を形成し、その先に胞子を作るということ。

また、変形菌の子実体は通常、胞子ができれば乾燥しますが、ツノホコリ類の子実体はゼラチン質で水分を含んでいるということ。

以上の点から変形菌ではなく、原生粘菌のグループに属するようですが、普通の原生粘菌は肉眼で見るにはとても小さいものがほとんどですが、ツノホコリの仲間は変形菌と同じく肉眼でも見えるくらい大きいのが特徴です。

なので、原生粘菌と変形菌の中間的な立ち位置なのでしょうか。
生態については私の頭では難しすぎますので、広義の粘菌(変形菌)として捉えることにします。

粘菌に出会えるととても嬉しくなりますが、このツノホコリの仲間はわりと出会える確率が高い方みたいなので、皆さんもぜひ探してみてください。

その純白でツヤツヤした姿を自分の目でじっくりと見てほしいなと思います。
イソギンチャクのような触手やムーミンに登場するニョロニョロなんかを思い出すかもしれませんよ。
ゾワゾワくる神秘的な姿に魅了されるはずです。

村上 周平 / shuhei murakami

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