野生動物の交通事故死をロードキルと呼びます。
私は通勤で十和田市街地から十和田湖まで1時間ほどかけて通っていますが、田んぼや渓流沿いに、そして、深い森の中に道が続いているところを走っています。とても気持ちが良いです。
しかし、毎年、大体5〜7月にかけて多く見られるでしょうか。
不慮の事故に遭い無残にも道端に倒れ込んでいるタヌキやアナグマなどの野生動物を目撃します。
ロードキルが起こる要因はさまざまあります。
交通量の多さや夜間のスピードの出し過ぎ、脇見などドライバーの要因によるもののほかに、周りの環境にも目を配り注意することで、不慮の事故を減らせるのではないかと思います。
田んぼや渓流沿いでは毎年多くのカエルが春先から初夏にかけて繁殖をおこないます。
そのカエルが道路を渡り移動する様をよく目にします。
そして、そのカエルを狙うヘビも道路上を移動します。
次に、そのカエルやヘビを狙いにタヌキやテンなどの中型の哺乳類もやってきます。
森の中を走る道路ではどうでしょうか。
道路上では陽の光が差し込みやすく、また、輻射熱により周りの空気が温まりやすいです。そのような場所には多くの昆虫や小さな生きものたちがあつまってきます。そして、それらを狙う動物たちもまたあつまってきます。
このように食物連鎖の視点から見るとさまざまな生きものが道路と隣接する自然環境と深く関わりあっていると言えると思います。
野生動物は車がどういうものか認識をしていないので、自分が轢かれて死んでしまうことはイメージできないと思います。また、車のライトの光量は人が見ても眩しいということは、野生動物にとっても非常に刺激の強い光量だと言えます。
野生動物がいつものようにエサを求めてのらりくらりと道路沿いを歩いていたら、突然ものすごい速さで車が走行してきてライトの強い光を浴びれば当然パニックになり予測不能な行動になりやすいです。
ロードキルはお互いにとって何一つ良いことはありません。
事故に遭わないようするためには、この環境にはどんな生きものがいるのかなとか、どんな繋がりがあるんだろうなど、アレコレ考えてみるにも面白いです。心に余裕を持って運転することを心がけたいと思います。
さて、この画像のノウサギはいったいどのような経緯で不運な運命にあってしまったのでしょうか。
村上 周平 / shuhei murakami
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