啄木鳥

うたるべキャンプ場は鳥見をするには良い場所だったりします。カメラ片手に平日の落ち着いた場内を散歩してたら「キツツキ」に出会えました。

「キツツキ」は漢字で「啄木鳥」と書きます。
「木を啄む(ついばむ)鳥」という意味が由来となり、まさにその名の通りの行動をよく目にすることができます。姿は見えずとも耳をすませば、コンコンコン・・・・と木を突く音が森の中から聞こえてきます。

ところで「キツツキ」は木を突く鳥の総称となり種名ではありません。
「キツツキ」の仲間はどれも「〇〇ゲラ」という和名が付けられています。
この辺りでは、アカゲラ、オオアカゲラ、コゲラ、アオゲラの4種が生息しています。

しかし、なぜ「ゲラ」とつくのでしょう?
まだ解明されていないようですが、古語では「寺を突くもの」との意味で「テラツツキ」と呼ばれていたそうです。これが「ケラツツキ」と転化しやがて「ゲラ」と省略され濁音で呼ばれるようになったとされるのが有力説となっています。

キツツキが「テラツツキ」と呼ばれるようになった訳には、平家物語の異本のひとつ「源平盛衰記」に記された四天王寺の伝説からといわれています。

仏教伝来直後の飛鳥時代以前のこと、排仏派の物部守屋と仏教推進派の蘇我馬子が対立し、武力闘争が起こりました。当初劣勢だった蘇我軍の厩戸皇子が木彫りの四天王像に勝利を祈願して戦ったところ、守屋を討ち取り勝利することができました。皇子はのちの聖徳太子となり四天王寺を建立しましたが、攻め滅ぼされた守屋の怨霊が数千万羽のキツツキとなって堂舎をつつき妨害しました。それを知った太子が白鷹に変化し守屋の怨霊を退治した。
という伝説が記されており、「テラツツキ」と呼ばれるようになったそうです。

キツツキは実際に建造物もよく突きます。キャンプ場のコテージにも突かれた後がありますが、もしかしたら守屋の怨霊でしょうか笑
いえいえ、実際は隙間に潜んでいる虫を探しているんでしょう。
画像はオオアカゲラ♂ですが、「ゲラ」の由来が伝説からきているとはなんともおもしろいお話しではありませんか。

村上 周平 / Murakami Shuhei

関連記事

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


TOP
予約する アクセス お問合せ