雲海という現象をご存知でしょうか。
雲(くも)の海(うみ)と書いて雲海(うんかい)。
文字通り、雲が海のように、地面を覆う現象です。
十和田湖では時々、雲海が湖を覆う日があります。
山に囲われている十和田湖は、その山の内側に雲海が溜まりやすく、雲海の日は朝の8時頃まで神秘的な風景を楽しむことができます。
では、そんな雲海はなぜ、どのように現れているのでしょう。
簡単にご紹介します。
いくつかありますが、ひとつ目は放射冷却によって発生する霧が雲海となる現象です。
夜、空が晴れていると、日中に空気が温められた空気が宇宙へと逃げていきます。これを放射冷却と呼ぶのですが、その際に、地上付近にあった水蒸気が、水滴に変わって霧が発生します。
盆地で囲われた場所では、その霧が雲海となることが多いです。
もうひとつ、雲海のでき方があります。
十和田湖では、水面上に雲海が発生します。
日中、太陽で温められた湖水面の上に、日が沈み冷たくなった空気が流れ込んできます。その時、湖面から発生した水蒸気が霧となって雲海になります。
このような条件が重なった時、十和田湖には雲海が発生します。
雲海が見られるのは、日中暖かく、夜がまだ冷えるこの時期が多いです。
雲海を体感するのにおすすめの場所がいくつかあります。
ひとつ目は、ウタルベキャンプ場。
上の写真もキャンプ場で撮影した写真です。雲海に包まれて、まるで空の中にいるような感覚が得られます。キャンプをした朝に目が覚めるとこの幻想的な世界が広がっている風景は圧巻です。
ふたつ目はやはり、展望台。
十和田湖に広がる雲海を上から眺められます。
十和田湖周辺にはいくつかの展望台があるのですが、中でもおすすめなのは、発荷峠第一展望休憩所からの眺めです。
ここの展望台は、湖からの距離も近いため、雲海を間近で見ることができます。
雲海はいつできるのかははっきりと言えません。
もしかしたら雲海に出会えるかもという期待を胸に、ぜひ十和田湖へ遊びに来てください。
平山 唯晏/Yuan Hirayama
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