キャンプ場のゴミ箱から散乱するゴミ。いったい誰がこんなことをしているのでしょうか?キツネ、タヌキ、テン、それともツキノワグマ…?
実際の犯人は、ハシブトカラスと二ホンアナグマの二種類でした!(以下 カラス、アナグマ)
2023年にはカラスによるゴミ荒らしが発生しました。カラスはとても賢く、網で作られた蓋を身体で押し開け、引き出したゴミを持ち運んで散らかすのでとても厄介です。
そして、今年(2024年)はアナグマがゴミ箱をひっくり返して中のゴミをあさっていました。はじめは、あの小さな体で大きなゴミ箱をひっくり返せるとは思わず、ツキノワグマが現れたのかと焦りました。
アナグマは雑食性の動物で、本来写真のように落ち葉をひっくり返して虫やミミズなどを食べています。トウモロコシやスイカなどの甘いものも大好物。なので、美味しいものがあると気が付いてしまうと、ゴミをあさるようになってしまうようです。野生動物って本当に鼻が利くんですね!
私たちは見回りを行い、さまざまな対策を試みましたが、完全に解決するまでにはどちらのケースも約2週間を要しました。その間、他の動物も呼び寄せてしまうのではないかと心配し、スタッフは多くの時間と労力を費やしました。このゴミ荒らし事件を通じて、野生動物との距離感を保つことの難しさを改めて実感しました。
ゴミを適切に処理をしていても、今回のようにどうしても野生動物が荒らしてしまうこともあります。餌を食べに来るようになると人間との接触が増えトラブルに繋がってしまうので、餌付けの習慣化を防ぐことを引き続き気を付けていきたいと思います。
原則6 野生動物の尊重(Leave No Trace)
自然との調和は私たちの責任です。宇樽部キャンプ場では、Leave No Traceの原則を通じて「野生動物の尊重」を大切にしています。食べ物やゴミの管理を通じて、私たちの行動が彼らに与える影響を最小限に抑え、豊かな自然の中で共存していけるよう心掛けましょう。
木滝 奈央/Kitaki Nao
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